デジタルジャーナリズムは稼げるか(2014)

  • ジャーナリズム:広義ではコミュニティが知識を広げ、整理するのを手助けする仕事とし、狭義では市民の生活に良い影響を与えるために努力することと考えている。そして、デジタルの時代には記事を送り出すだけではジャーナリズムは不十分で、コミュニティの生活に資するサービスを提供する必要があるとする。
  • 課金モデルには悲観的

  • デジタルジャーナリズム時代の、5つの教訓 今、アメリカのメディアで何が起きているのか

    • 何よりもデザインを優先する
    • とにかく実験する
    • ネット広告を再定義する
    • キュレーションとアグリゲーションの価値が高まる
    • ジャーナリストは起業家たれ
      • 2020年、ジャーナリストに必要なスキルは、取材をし、原稿を書き、編集するだけでは不十分だ。新しいスキルが求められている。従来以上に、写真・ビデオ・音といったマルチメディアに精通していなければならない。ソーシャルメディア上でコミュニティを作り、時には自分でデータをデザインし、時には自分でプログラムを作ることも必要だろう。しかし何よりも重要なことは、ビジネスのことを理解し、起業家マインドを持ったジャーナリストとなることだ。

  • p.205のここまでのまとめ(これがあるから前半部は読み飛ばした。以下引用)

    • 人々を大勢まとめて「マス」ととらえることをやめる。一人ひとりについて理解し、一人ひとりと関わり、一人ひとりにあったサービスを提供していく。
    • ジャーナリズムの目標を変える。それに合わせ、メディア企業のあり方、文化も変える。コンテンツを作って売る。というのではなく、サービスを提供する、という発想をする。顧客のニーズを満たし、顧客の目的達成の手助けをする。
    • ジャーナリズムをより有用で大規模な「プラットフォーム」に変える。また、そのために必要なツールを使う。あるいは、ツールを顧客に提供する。適切なツールが存在しなければ自ら作る。
    • 一般の人たちや成長するニュース・エコシステム、新たなニュース・ネットワークとも協調する。
    • 従来は世界で起きていることを物語にする人だったジャーナリストの役割を捉え直す。イベントの主催者、グループのまとめ役、なにかの主唱者、パートナー、協力者、教育者などの役割が考えられる。
  • 従来メディアの希少性はそのうちゼロになる。

  • ネット時代はどうしても売上が減る。だから第一にコスト削減を進めないと。
  • 新聞社や雑誌社はできるだけはやく、印刷媒体の維持が不可能になるのは、いつかを予測スべきだ。「何年何月何日」とはっきり日付まで決めるべきだろう。

  • 正直に言えば、大部分の新聞んいは、オンラインで有料にできるほどの価値がない。そんなことを言えば非難を浴びるだろうが、それを覚悟で私は言わなくてはならない。これからも有料化しても成功しない、購読者は増えないと警告を発し続けるつもりである。

  • ブルームバーグやロイターは情報に金を払うというよりもそのスピードに金を払うサービス。